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茶臼山動物園

公開日:2023年12月20日

人・動物・環境に優しいSDGsを推進し、動物を通して来園者に環境保全の大切さを伝え続けます

茶臼山動物園を管理している長野市開発公社は、動物園のほか松代荘などの温泉施設、リバーフロントスポーツガーデンなどのスポーツ施設など複数の施設を管理している一般社団法人で、長野県SGDs推進企業に登録し「管理施設の特性を活かした環境保全活動の推進」を掲げています。
茶臼山動物園では、環境に優しい設備導入のほか、来園者に対して飼育員が動物のガイドを通し地球環境保護の大切さを伝える活動も行っています。
「お客様」「動物」「飼育員」と、動物園にかかわるすべてが幸せになるための環境保全活動に取り組んでいる動物園です。

茶臼山動物園

お話を伺った人 -INTERVIEW-

一般社団法人 長野市開発公社 事業開発課 主事 小嶋 健太さん

茶臼山動物園では、園内を利用するお客様やお湯を必要とする動物たちのため、2019年に太陽光を利用して温水を作り出す「太陽熱温水器」を導入しました。
電気やガスを使わずにお湯が利用できる太陽熱温水器の導入により、園内の課題と環境保全が同時に解決できたそうです。
今回は、茶臼山動物園を運営管理している長野市開発公社の事業開発課主事、小嶋健太様に太陽熱温水器を導入したきっかけや、今後の環境保全への取り組みについてお話を伺いました。

一般社団法人 長野市開発公社 事業開発課 主事 小嶋 健太

茶臼山動物園が環境保全や省エネ、地球温暖化対策に取り組まれたきっかけは何でしょうか?

茶臼山動物園では、1年の中で「レッサーパンダの日」「キリンの日」といった動物たちにスポットを当てる日があり、当日は担当飼育員がお客様に動物のガイドをしたり、SNSで情報を発信しています。
その中で、地球環境の変化によって厳しい状況に置かれている動物たちについて、SDGsや環境保全の観点からお客様にお話する機会も多いです。
例えばニホンライチョウは地球温暖化の影響を受けやすい動物種で、生息地の山地の気温上昇とともに感染症の増加、食物である高山植物の減少などにより、急速に生息数が減少しています。
こうした環境問題をお客様にお話する立場から、自分たちとしても環境保全問題に積極的に取り組まなければ、「伝える側」としての説得力がないと考えたのがきっかけです。

ライオン
ライオン
アジアゾウ
アジアゾウ
アミメキリン
アミメキリン

太陽熱温水器を導入したきっかけを教えてください

茶臼山動物園では、小さなお子様たちがモルモットやヤギたちに触れ、エサを与えて楽しんでもらえる子供動物園という場所があります。
触れ合い後はお子様たちに手を洗っていただくのですが、以前は冷たい水しか出なかったため、特に寒い冬はしっかり手を洗ってもらえないことも多かったです。
私自身、小さなお子様が手洗いを嫌がる場面を何度も見ており、子供動物園コーナーの大きな課題として認識していましたが、小さなお子様に「冷たくても頑張って洗いましょう」と言うのも酷ですし、一方で子供動物園のある場所は温水を出すための電気やガスを引くのも難しい環境でした。
「お子様に温かいお湯で手を洗ってもらいたい」「動物を触ったら手を洗う習慣を身に付けてほしい」という思いを捨てきれず、設備や方法を調べていくうちにとあるご縁が重なり「太陽熱温水器」の存在を知りました。
この太陽熱温水器を導入することにより、以前から考えていた環境問題への貢献と、当時動物園が抱えていた課題の両方が解決できると思いました。

株式会社日本ソーラーシステム長野
SOLA HEATER200S
タンク容量:200ℓ
ヒートパイプ:24本
本体サイズ/重量(タンク・架台含む):186×143×169/126㎏
※横幅×奥行き×高さ(㎝)/本体のみの総重量

子供動物園の水道
子供動物園の水道
子供動物園の太陽熱温水器
子供動物園の太陽熱温水器
太陽熱温水器SOLA HEATER200S
太陽熱温水器SOLA HEATER200S

太陽熱温水器を導入した結果、どのような効果がありましたか?

水道から温水が出るようになったことで、動物と触れ合ったあともお子様がきちんと手を洗ってくれるようになりました。
また、太陽熱温水器を導入したことで動物や飼育員も大きな恩恵を受けています。
例えば動物園では、出産時や温浴時、高齢の動物にエサをふやかして与えたい時など、動物たちのお世話で大量のお湯が必要になりますが、園内でお湯が出る施設は限られていて、大量に使う場合は運搬も大変です。
特に大変だったのがカメの温浴で、太陽熱温水器を設置する前は100kg以上あるカメを飼育員数人で軽トラックに乗せてお湯の出る場所まで運搬していました。
この方法だと外気に晒されるカメにとっても、また運搬する飼育員にとっても負担が大きく、さらに車を使うため二酸化炭素も排出してしまいます。
太陽熱温水器を導入した現在では、カメを運ばずにカメ舎の中で温浴をさせたり、他の動物たちのために手軽にお湯を使うことができるようになりました。動物たちや、飼育員の負担が減り、車を使わなくなったことでガソリンの消費や二酸化炭素の排出量も削減することができました。

ゾウガメとホウシャガメ
ゾウガメとホウシャガメ
カメ温浴風景
カメ温浴風景
カメ舎の太陽熱温水器
カメ舎の太陽熱温水器
カメ舎横の温水の出る水道
カメ舎横の温水の出る水道
株式会社日本ソーラーシステム長野様より寄贈のカメ舎の太陽熱温水器
株式会社日本ソーラーシステム長野様より寄贈のカメ舎の太陽熱温水器

今後茶臼山動物園では、温暖化対策や環境保全活動に対して何か取り組む予定はございますか?

長野市開発公社では、管理している各施設から出る廃棄物やエネルギーをうまく循環させる活動に取り組んでいます。
例えば長野市開発公社が管理しているサッカーグラウンドでは、刈った芝を毎回大量に廃棄していますが、これを動物の飼料として有効活用できないか試験中です。
保存しやすいサイレージにしてみたり、動物の食いつきを見たりと実用化に向けて色々試している段階ですが、刈り芝の飼料化が実現すれば廃棄物を減らせますし、動物園としては飼料費の削減にも繋がります。
他にも松代荘から出る温泉スケールを活用したり、動物園で出る糞尿を堆肥化したりといった「施設間の横の連携」で環境保全ができないか模索中です。
このような取り組みは、動物園や松代荘・グラウンドなど様々な施設を管理している長野市開発公社だからこそできる取り組みだと考えています。

レッサーパンダ
レッサーパンダ
黄金の湯 松代荘
黄金の湯 松代荘
千曲川リバーフロントスポーツガーデン
千曲川リバーフロントスポーツガーデン

これから省エネや地球温暖化対策に取り組む企業や施設に対して、メッセージをお願いします

「地球に対して環境保全アクションを」といった広い課題で考えてしまうと、施設や企業にとってはただただ負担になってしまうかもしれませんし、広い選択肢の中から何から始めたらいいのかわからなくなると思います。
そこでまずは、「お客様や働く人たちの悩み」といった自分たちの課題から考えて結び付けるといいかもしれません。
茶臼山動物園に太陽熱温水器を導入したきっかけは、「地球環境を何とかしよう」ではなく「お客様のために園内に温水器を付けたい」「動物たちの負担を減らしたい」という園内の小さな課題からです。
園内の課題であったお客様や動物、働く飼育員の負担を解決できる方法を色々模索する中で偶然目に留まったのが、課題解決と同時に環境保全にも貢献できる太陽熱温水器という選択肢でした。
このように小さな課題から入り解決方法を広く模索していくことで、その延長線上に課題と環境問題の両方を解決できる方法が見えてくることもあるのではないでしょうか。

ウォンバット
ウォンバット
アルパカ
アルパカ
オランウータン
オランウータン
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