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長野板販株式会社

公開日:2025年1月24日

環境と人に優しい高断熱窓の素晴らしさを発信し続け、高断熱窓をはじめ、住宅や看板用資材の卸売を通じて環境活動に貢献する

長野板販は、耐震・防犯性能、そして省エネ性能に優れた高断熱窓をはじめ、住宅や看板用資材の卸売企業です。環境に優しい製品の販売だけではなく、社内でもCO2削減を行ったり、SNSで積極的に窓の断熱性能や省エネ性能に関する情報発信を行うなど、環境負荷低減のためのさまざまな取り組みを行っています。さらに長野板販ではSDGsの17ある目標の内、「8.働きがいも経済成長も」「11.住み続けられる街づくりを」の2つをゴールに掲げており、2020年には、第3期長野県SDGs推進企業にも登録されました。環境保護やSDGsの大切さを常に発信し続けている企業です。

長野板販 本社社屋

お話を伺った人 -INTERVIEW-

長野板販株式会社 代表取締役社長 鶴田真央さん

断熱性能の高い窓に替えると、夏は室内へ入ってくる熱を、冬は外へ逃げてしまう熱を防げるため、冷暖房費やCO2を大幅に削減できます。長野板販は、そんな断熱性能の高い窓を中心に、環境にも人にも優しい製品をお客様に対して積極的にPRし、販売を推進しています。また、社用車をハイブリッド車に、フォークリフトを電動に替え、CO2削減量の見える化を行うなど、社内のCO2排出量削減にも力を入れている企業です。今回、長野板販の代表取締役社長 鶴田真央さんに、長野板販が実践しているCO2排出量の削減や見える化の具体的な方法についてお伺いしました。

長野板販株式会社 代表取締役社長 鶴田真央

長野板販様がCO2排出量の削減や見える化に取り組み始めたきっかけをお聞かせください

2019年に所属している青年会議所の中でSDGsを推進していこうという話があり、そこで初めてSDGsについて知りました。青年会議所の活動としてやっていくのであれば、当社としてもやらなければいけないと思ったのが、CO2排出量の削減に取り組み始めたきっかけです。また、CO2を削減するだけではなく、きちんと成果が見えるようにCO2削減量の見える化も行っています。

LED高天井用照明
LED高天井用照明
ソーラーセパレートLEDライト

CO2排出量削減の具体的な取り組みや方法を教えていただけますか?

日々の事業を通して、お客様にCO2削減効果の高い商材を積極的に勧めています。例えば当社が扱っている商材の一つである「窓」ですが、夏は室温上昇の原因である熱の約73%が窓から入ってきますし、冬は室内の暖かい空気の約58%が窓から逃げてしまいます。そのため、一般的な窓を断熱性能の高い窓に替えるだけで、CO2の大幅な削減が可能です。また、断熱性能を上げるとCO2の削減だけではなく、冷暖房費の節約にもなるうえ年中快適に過ごせます。断熱性能の高い窓に交換すると国から補助金も受けられますので、窓をより良いものに交換することは、環境にとっても暮らす方にとってもメリットが大きいです。当社は、断熱窓取り付けによる快適性の向上やコストカット効果、また補助金についてお客様に説明し、交換を促すことでカーボンニュートラルに貢献しています。

社内の取り組みに関しては、まず2020年にフォークリフトをガソリン式から電動フォークリフトに替え、2024年には社用車2台をガソリン車から環境に優しいハイブリッド車に替えました。これにより、ガソリン車使用によるCO2の排出を大幅に削減できています。

2023年には松本倉庫の電球をすべて長寿命のLEDに変更しました。見える化の取り組みとしては、CO2削減量が数字で確認できるe-dash(イーダッシュ)というシステムを八十二銀行さんに紹介していただき導入しています。このe-dash導入により、現在社内のCO2削減に向けた取り組みの効果や、削減量の推移がすべてチェックできるようになっています。2023年には八十二銀行さんのSDGs取組支援サービス「マニフェスト」にも登録し、「SDGs宣言書」を策定しました。

ハイブリッド車_ノートE-POWER
電動フォークリフト
電動フォークリフト_電池
電動フォークリフト_電池

CO2排出量の削減やCO2削減を実現する商品の販売で苦労された点や工夫した点はございますか?

先ほどお話しましたが、窓をCO2削減効果の高いものに替えると、環境に優しいだけではなく、冷暖房費の節約や住環境の快適性が向上しますし、個人宅であれば国から補助金も出るため、長い目で見れば間違いなく窓の交換はお得です。ですが、お客様の反応は決して良いとは言えません。それは国の補助金申請率にも表れていて、国が窓やドアといった開口部交換に対して出している2024年度の補助金予算に対し、12月現在で57%程度しか申請されていません。高断熱窓への交換が進まない原因は複数考えられますが、窓を替えるメリットや必要性を感じていない方が多いようです。

例えば現在使用している窓で特に不自由を感じていなければ、あえて費用をかけてまで高断熱の窓に交換しよう、と思わないのかもしれません。国から補助金が出ること自体を知らない方も多いです。これは、当社や業界全体のPR不足も一因だと考えています。もちろんお客様に対し、窓の交換による節約効果や住環境向上のメリット、補助金の存在をご説明していますが、なかなかはっきりとした手ごたえが掴めていません。その対策として、現在より多くの方に断熱窓の良さであったり補助金の存在を知ってもらうためにウェブ広告に力を入れたり、直接窓のPRを行うため産業フェアにも出展しています。社内のCO2削減活動に関しては、フォークリフト・社用車・LEDなどの交換で一定の効果は出ているものの、大きな削減には至っていないのが現状です。より大きな削減効果を得るために、今後もっと大胆な取り組みが必要だと考えています。

作業場全体(LED照明)
倉庫東側全体(LED照明)
倉庫西側②在庫置場1全体(LED照明)

CO2排出量の削減に取り組んだ結果、どのような効果や反響がありましたか?

電気自動車や電動フォークリフト導入により、CO2排出量は確実に削減できています。CO2排出量を減らせただけではなく、ガソリンを運んだり入れたりする手間や、ガソリン式のフォークリフトが出していたガソリンの臭いが減り、労働環境も大幅に改善しました。ハイブリッド車は静かで安全性能も向上しているので、使用している社員からも好評です。また、LED電球に交換した松本倉庫は職場が格段に明るくなり、安全に作業ができて雰囲気も良くなりました。その分、電気の使用量は少し増えてしまっているため、コストカット効果についてはもう少しデータを集める必要がありますが、長期的に見れば確実にプラスになってくると考えています。

作業風景
LED電源ユニット

長野板販様のSDGs目標「住み続けられる街づくり」や、地球環境に配慮した地域社会実現のために今後予定している活動や計画はございますか?

基本的な活動の柱としては、引き続き本業を通じて「地球に優しい高性能な窓の普及」を行っていきます。現在発信している断熱窓をPRするためのSNSやウェブ広告も引き続き行っていきますが、やはり直接顔を見てPRを行う方が反応や関心を向けてもらえることが多いので、今後は産業フェアの出展や自社イベントも強化していく予定です。また、今後はリサイクルガラスにも注力していきます。当社がメインで扱っている窓にはアルミやガラスが使われていますが、アルミはリサイクルの動きが進んでいる一方で、ガラスはまだ産業廃棄物として埋め立てられています。このガラスを業界全体でリサイクルしようという動きになってきているので、当社もリサイクルガラスを積極的に推進していく予定です。

社内の今後の取り組みとしては、現在当社にあるガソリンの社用車も順次ハイブリッド車へ変更していきます。同時に、電動フォークリフトやハイブリッド車を導入したことで増える電気使用量への対策として、今後太陽光発電設備も検討中です。

82SDGs認定
長野県SDGs認定

最後に、SDGsや地球環境活動を進めている企業や、今後計画している企業に向けてなにかアドバイスをお願いします

SDGsやカーボンニュートラルは国や自治体の大きな流れとなっていますし、現在では学校教育でもSDGsを取り入れています。そのため、企業やメーカーに対してもSDGs推進やCO2排出量の削減は今後さらに求められると思いますので、活動を行っていない企業は時代に取り残されてしまうかもしれません。逆にSDGsやカーボンニュートラルに取り組み、自社サイトやSNSで積極的に発信することで、お客様から信用を得られ、就活で良い人材が集まりやすくなると思います。ただ、いきなり大きなアクションはコストや労力の面で負担が大きいので、まずは簡単にできる所から少しずつ始めていくのがいいかもしれません。例えば、会社や事務所の窓を高断熱の製品に替えたり、電球をLEDに替えるだけでも立派な環境活動です。SDGs活動を始めようと思っているのであれば、小さなことからでも構いませんので、1日も早く行動を開始して、SDGs活動に慣れておくといいでしょう。

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