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長野信用金庫

公開日:2018年2月5日

地域の資源を活かし、新たなエネルギーを創出。
地元に根ざす「しんきん」ならではの省エネスタイル。

 長野市に本店を置く長野信用金庫は、「健全経営に徹し、豊かな地域社会づくりに貢献する」を経営理念に掲げる協同組織金融機関。現在は北信地域において38営業店を展開しています。環境保全活動においても信用金庫業界では早い平成15年にISO14001を取得し、路上清掃などのクリーン運動や、地域の森林整備活動にも積極的に参加。一方、平成27年度からは、本店敷地内を流れる地下水を活用し、全国的にも先駆けとなる地中熱利用ヒートポンプを導入。さらに地元企業の木質バイオマス発電所の電力を使用することで、本店・本部敷地内の「CO2発生ゼロ」を実現するなど、画期的な取り組みを行っています。

長野市居町の本部棟

お話を伺った人 -INTERVIEW-

長野信用金庫 総務部 太田 忠彦さん

 職員が一丸となって、地域環境や地球環境の保全に取り組む長野信用金庫では、一年を通してさまざまな活動を実施。日々の地道な活動から、全国に先駆けて本部棟に導入した地中熱利用ヒートポンプなどの新たな取り組みについて、総務部の太田さんに伺いました。

長野信用金庫では、環境保全活動としてどのようなことに取り組んでいますか?

 しんきんは地域金融機関としての社会的責任と公共的使命を自覚し、平成15年3月に「環境方針」を制定、平成15年の6月には、本部や本店営業部を対象にISO14001の認証を取得しました。現在も全店の電気やガス、紙の使用量削減や環境関連金融商品の販売をはじめ、さまざまな活動で環境保全に取り組んでいます。
 さらに近年の最も大きな取り組みは、平成27年度に本部棟に導入した「地中熱利用の冷暖房システム」です。この導入により、CO2を大幅に削減することができました。さらに平成28年5月からは地元企業「いいづな お山の発電所」の木質バイオマス発電所でつくられた電力を使用しているため、本店の敷地内からはCO2が一切発生しない「CO2発生ゼロ」を実現しています。

「地中熱利用冷暖房システムや太陽熱利用システム」に着目したきっかけは何ですか?

 以前は冷暖房設備にガス吸収式のボイラーを使用していましたが、設置から長年経過していることもあり、メンテナンスコストが多額。しかもCO2を過大に排出してしまい、環境保全や省エネへの対応が困難な状況でした。そこで、新たな冷暖房設備を検討する中で、山間地や寒冷地で導入されている「地中熱利用」に注目したんです。早速、本店敷地内に以前からある井戸を調べると、水質は非常に良く水量も豊富。さらに国の補助金を利用できることもあり、導入を決めました。現在は、地中熱ヒートポンプですべての冷暖房を賄い、本部敷地内から排出されるCO2はゼロを達成しております。さらに、1日当たり60℃のお湯を約4トンつくることもできるため、食堂などの給湯にも活用しています。また、貯蔵している良質な地下水は、緊急時に飲料水として使うこともできるので、地域の安心にも役立てればと考えています。

本店の敷地内には4本の井戸が掘られ、湧水は毎分約1,000リットルの水量を維持しています。
地下に設置された地中熱利用のヒートポンプ。4台で本店の全空調を管理します。
ヒートポンプに設置された温度計を見ると、14℃の地下水熱で40℃のお湯に変わり食堂や各フロアへ。
お湯を貯めておく蓄熱槽。いずれもヒートポンプの導入が盛んなアメリカのWater Furnace社製。
空調や室温の管理を常時行う中央監視室のモニターには、地下水や各部屋の温度が表示されます。
人数の多いフロアは室温を低めにするなどの微調整は手作業。細かい対応がさらなる省エネ対策に。
屋上には太陽熱集熱器とヒートポンプを併用した給湯システム。太陽熱利用時は運用コストゼロ。
本部1Fでは「地中熱利用設備」を映像でわかりやすく解説。前月のCO2削減量も表示されます。

他の環境保全活動や省エネ対策について、具体的な取り組みを教えてください。

 平成10年から毎年6月15日の「信用金庫の日」と9月1日の「創立記念日」には全店で路上清掃を行っており、国土交通省から関東整備局長賞を2度受賞しております。また課外活動として「ろくちゃんの森の学校」に協賛し、森林整備活動にも参加。夏休みには、本部の大会議室を会場として子どもたちの「木工教室」も開催しています。また本来業務である金融商品においても環境保全を意識しています。例えば、ハイブリット車や低排出ガス車のマイカーローンや、太陽光発電やエコキュートなどのリフォームローンには金利を優遇するなども行っています。もちろん、本部や全営業店で小まめな消灯やLED照明化および紙の削減など、地道な活動も続けています。

6月15日と、9月1日は全店で店舗周辺の清掃を行う「全店クリーン運動」を実施しています。
信越放送「ろくちゃんの森の学校」に協賛し、平成25年から森林整備活動にも積極的に参加。
平成25年6月には、長野信用金庫創立90周年を記念して篠ノ井中央公園に記念植樹を実施。
廊下の電気はすべて点灯せず間引きに。LEDにより省エネ率が高い上に暗い印象も与えません。

環境保全や省エネに対してどのような目標を設定し、どのような結果が出ていますか?

 本部・本店営業部においては、電力や紙の使用量についてISO14001で目標設定を行い、管理しています。地中熱利用などによって、敷地内のCO2発生量はゼロを達成。現在は地中熱と太陽熱の再生可能エネルギーだけで運用しています。その結果、昨年度の電気・ガス代金、給水光熱費の削減額は、対前年比で約850万円となりました。
 営業店39店舗(平成29年3月現在)では、残業時間の短縮化や冷暖房の温度設定などにより、対前年維持か前年を下回ることを目標に省エネ活動を行っています。その結果、平成29年度は全営業店で電気・光熱費などの削減額は対前年比約1,000万円となりました。用紙についても、報告書などのデータベース化を進め、A4換算で約13万枚の削減を行っています。

これから省エネや地球温暖化対策に取り組む企業の方に対して、情報があれば教えてください。

 当金庫では平成27年5月に「地方創生支援室」を創設し、毎年「省エネ補助金活用セミナー」を開催。昨年度は、約70名の方に参加いただきました。近年はLEDや太陽光パネルなど省エネ設備の導入に利用できる補助金が増えています。だからこそ、企業で活用いただけそうな補助金や事例をご紹介することで、取り組みをはじめる機会になればと考えています。また、省エネ設備投資についても、各営業店で随時ご相談を承っています。まずは気軽にご相談いただけると、それぞれの企業にあった取り組み方法が見つかりやすいと思います。

日本において再生可能エネルギーといえば、発電ばかりが注目される一方で、地中熱利用のヒートポンプや太陽熱利用温水器に着目した長野信用金庫。地域の資源に目をつけ、新たなエネルギーとして活かすスタイルは、日々、地域に根差して活動する「しんきん」らしい取り組みともいえます。

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